ホーミータイツ☆リレーエッセイ

ホーミータイツのメンバーによる、独り善がりなエッセイ。
あなたを強く抱きしめタイツ!
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絶対服従の覚悟
20061003_237019.jpg神保町駅前の交差点に男がひとり。僕が察するに彼は独身サラリーマンで、茅ヶ崎に住んでいて、“本当の初恋”はまだ訪れていないと信じていて、魚肉ソーセージが大好物だと思われる。さらに察するに彼は、僕であると思われる。
神保町駅前の交差点に男がひとり。さっき、小道を入ったギター屋さんで目が合ってしまった。入荷したばかりのB-25というギターと目が合ってしまった。できるなら“本当の初恋”の相手と目が合えばよかったのに、なんでよりによって目さえついてないこんなギターなんかと目が合ってしまったんだろう。馬鹿馬鹿しい。腹立たしい。だから僕は言ってやったんだ、店員さんに言ってやったんだ、ハッキリとキッパリと言ってやったんだ、「これ、ボーナス払いできますか?」ってね。というわけで今回は機材紹介です。

【Gibson B-25】
それがたとえアメリカ製だろうが、買い主は日本製である。日本製の買い主は日本の文化・風土・気候で育ったわけだからこれを最重視するのである。具体的には“年功序列”を“当たり前のこと”として理解しているのである。だから1968年、アメリカのどこかで生まれたこのギターは僕の先輩であり、親も同然であり、絶対服従の覚悟はできているのである。

ちなみにこのギターよりも先輩であると思われるEdward Van Halen大先生は、かつてYOUNG GUITAR誌でこう仰られた---「この前来た若いスタッフは、俺のギターのネックを拭きやがったもんだから、その場で即刻クビにしてやったのさ
当日高校生だった僕は、横浜駅地下の有隣堂でYOUNG GUITAR誌を立ち読みしながらホッと胸を撫で下ろした・・・よかった。Eddie大先生のギターを誤って拭いてしまわないでよかった。クビにならなくてよかった。雇われる前にクビになるのだけは嫌だ。僕は以後一切、ギターを拭かないと誓ったのである。


もちろん。ボーナス払いもご利用いただけます
「じゃあこれください」
ありがとうございます

このギターはだいぶ年をとってますから、一緒に年をとっていくつもりで扱ってくださいね
「といいますと」
ちゃんと手入れした方がいいですよ。クロス(布)、つけときますから
「そのクロスでギターを拭けということですか?」
はい
「すみません、それはできません」
そうなんですか
「ギターの大先輩が“ギター拭くヤツは即刻クビだ”って」
その大先輩、間違ってますね
「なななんと」


その晩、家でギターを拭いた。大先輩のEddie大先生よりも、目の前の1968年生まれの先輩を大事にした。僕はEddie大先生のスタッフにはなれなかったけど、かわりにこのギター、素朴な音がして弾きやすいのである。
| みぞべしんすけ | 愛器の哀記 | 02:31 | comments(0) | trackbacks(0) |
ただ黙していた
060321_190850.jpgその昔職人さんが汗水たらして作り上げたアコースティックギターは海を越え川を越え山を越え時まで越えたのにもかかわらず、よりによって僕みたいなへなちょこギタリストの手に渡ってしまったからアラ残念ねとしか言いようがない。でも、飼い主であるところのへなちょこギタリストは彼なりに、このギターを心から大事にすると誓ったのだから、どうかそれで納得いただけないだろうか?ダメ?そう。じゃあ、ワールドワイドウェブにこのギターを紹介するってことでどうだろうか?それでいい?そう。よかった。というわけで今回は機材紹介です。

【Gibson Hummingbird】
以前使っていたGuild F-65というギターが不治の病に冒されてしまったので、散々悩んで悩んで悩んで悩んで悩んだ(この間5秒)挙句現金で購入したギター。ちなみに普段ギターを買うときは大抵、散々悩んで悩んで悩んで悩んで悩んだ(この間5秒)挙句ローンで購入するので、このギターの買い方は我ながら潔かったと思う。だからこそ買い主の潔さを素直に見習ったのであろう、このギターも負けず劣らず潔い。たとえば弦をヒットするのと同時に音が出る。勿体ぶってヒットした10分後に音が出たりしないのだから潔い。次にこのギター、弦を張らないと音を出してくれない。替えの弦を切らしてしまったので代わりに糸張ってみようと思ったけど糸もないからしょうがなく月曜日は市場へ出かけ糸と弦を買ってテュリャテュリャテュリャしてる間、弦の張られていないこのギターは部屋でただ黙していたのだから潔い。
次にこのギター、穴の近くに“ハチドリ”の絵が書いてあるのだが、弾いてるうちにハチドリが消え始めた。僕の右手から出る何かがハチドリを剥がしてしまったのであろう。しかし決して、ハチドリから出る何かが僕の右手を剥がしてしまうことは無かったのである。主従関係を理解し、立場をわきまえた潔いギターである。いつか、ハチドリの絵がすっかり剥げ落ちてしまった日が来ても、僕はこのギターを「Hummingbird(=ハチドリ)」と呼び続けるだろう。なぜならこの日を境にこのギターに「ストラディバリウス」と名付けたところで、僕が嘘つき呼ばわりされるだけだからある。

人間ならば誰でもひとつ持っている“誕生日”のおかげで、僕はピックアップ(アコースティックギターの音をスピーカーから出せるようにする装置をこう呼んだりします)を弟からプレゼントしてもらった。だからキクチくん家に行って、お向かいさんの友人に頼んでもらって、ギターに穴開けてピックアップを取り付けてもらった。その足でキクチくんと2人、平塚市と秦野市の境目にある山に登って、気が済むまでギター弾いた。遠くに見える田舎道をシャコタン(今はローライダーと呼ぶらしい)が猛爆走キメ込んでいたけど、なにぶんこっちは山の上から見下ろしてるもんだから、それはのどかな風景にしか見えなかった。
いたるところに開いたモグラの巣穴のひとつに足を突っ込んでしまったので、そろそろ帰ろうかなってことで2人で下山して、“なんつッ亭”に行ってラーメン食った。マー油とにんにくを使った個性的なスープが香ばしく、見た目ほどくどくないので後味はスッキリしています。行列待ちを覚悟する必要がありますがおすすめです。以上、“食を探して三千里 〜ラーメン編〜”でした。
| みぞべしんすけ | 愛器の哀記 | 00:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
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