実家で飼っていた犬が亡くなったというので久しぶりに帰省した。奇しくも僕の31回目の誕生日の前日であった。
実家に帰ると、中学や高校の頃に聴いていたCDを漁って聴き直してみたりするのだが、今となっては「好きだった」なんて恥ずかしくて言えないような、自分としては“卒業”したつもりのアーティストの楽曲であっても、思春期という今の自分の感性を形成する基盤となる時期に聴き込んでいた故に、どうにも肌に馴染んでしまうというか、思考とは別のところでしっくりきてしまうことが多かった。しかし、今回の帰省中に聴いた音源の中で、今聴いてみると全くその良さがわからない、「え!俺これに夢中だったの!?」というものに出会ってしまった。それは中学の頃に聴いていた中でも特別に入れ込んだアーティストの曲であった。31歳にしてようやく大人(おっさん)になれたのかもしれない。特別に入れ込んだ、ということの理由も、今聴くと全然良くない、というところに含まれているような気もする。他のアーティストとは(自分的に)どこか違っていたのだろう。
飼っていた犬が死ぬ、というのは初めての経験だったが、思っていた以上に悲しいものだった。これは犬を飼ったことのある人にしかわからないかもしれない。小さい頃は犬が苦手だったが、実家で飼うようになってから平気になった。猫は今でも苦手だが(なんかやたら襲ってくる)、きっと飼えば平気になるだろう。死んだ犬は16歳だった。シーズーとしては大往生らしい。考えてみれば、僕は半生を共にしたことになる(もっとも、9年前に実家を出てからは日常を共に過ごしていたわけではないのだが)。ご飯どきとか散歩の前とか都合のいいときだけすり寄ってきて、それ以外は無愛想、気に入らないときは怒って噛み付いてさえくるようなふてぶてしい犬だった(顔をペロペロ舐められたりしたことなんて一度もない)が、いなくなると寂しいものだ。色々と病気もして、近年はずいぶんとヨボヨボなじいさんになっていたが、実家に一緒に住んでいた頃のわんぱくな姿の方が印象には強く残っているので、寂しさもひとしおである。家族で話し合った結果、我が家のお墓にきちんと納骨してやることになった。
----
この年度末に、我がレーベル・敏感レコードの経理作業をしましたが、2013年発売の2ndアルバム『デリカシー』細々と売れております。最後にライブしてから1年以上が経過しているホーミータイツですが、未だにアルバムを購入してくださる方がいること、とてもうれしいです。ありがとうございます。
5月に久しぶりにライブすることになりました。鼻ホームランの森が、「最近ライブしてないんですよね…」というこちらの話を完全に無視する形で粘り強く誘ってくれました。お昼の時間帯のイベントです。午前11時半オープン、ということは、リハは何時からやるんでしょうか…。夜型の生活を送っている僕としては、リハの時間に間に合う気が全くしません。リハどころか本番も普段ならまだ寝てる時間…? 皆さんは是非寝坊せずに遊びに来てくださいね。DJもやりますので。
■5月17日(日)
渋谷7thFLOOR
鼻ホームランの森 presents
『サンデイチルドレンvol.18〜好き好き好きレコ発〜』
開場11:30/開演12:00
(14:30頃終演予定)
前売¥2000/当日¥2500(drink別)
*前売当日共にアルバム『好き 好き 好き』付き!
【出演】
鼻ホームランの森/ホーミータイツ
パインズマインズ/殺し屋ベイビー
おしゃべり:東京ディスティニーランド
DJ:マーブル後藤