ホーミータイツ☆リレーエッセイ

ホーミータイツのメンバーによる、独り善がりなエッセイ。
あなたを強く抱きしめタイツ!
貸しはつくっても借りはつくるな
 洗濯物をたたんでいると、ふと最近見かけなくなったTシャツがあることに気が付く。持っていたはずのTシャツが見当たらないのだ。こういうTシャツは、ある日キクチさんが着て現れることが多い。一時的に人に服を貸すことはあるけれど、それを繰り返し着続ける人はきっとあんまりいないんじゃないかと思う。あれはあげたんじゃなくて、貸したんですよー。

 家中探しても見つからないCDなんかも、キクチさんが持っていたりする。「いやー、あれ久々に聞いたらすごくよかったよー」というCDを貸したのは5年くらい前である。

 貸したことを忘れる僕も悪いのかもしれないが、小学生のとき「あいつ他人に貸したものいちいちメモしてるんだぜ!」と友達が友達を非難しているのを聞いて、そういうチマチマした行為は人を傷付けるものなんだ、と僕は学んだ。だから忘れることも思いやりのうちなのだ。

 しかしながら、僕は5年間近く、そのCDを探し続けていたのである。コノヤロウ! と思ったりもするのだが、そんなCDを探している途中に、みぞべさんから借りっぱなしのCDが出てきたりするから、油断してはいけない。
| ごとうはるか | 新・さらさら日記 | 02:09 | comments(0) | trackbacks(1) |
岩室の湯煙に消ゆ
 19日土曜日、新潟は岩室温泉に行って参りました。

 毎年恒例のアピア米の田植えに、ホーミータイツ全員で参加したのです。前日の夜に東京を出発、関越道をひた走り、翌早朝新潟に到着。

SAおしゃれ帽子
(SAでおしゃれ帽子に興奮するみぞべ氏)

 深夜〜早朝に高速道路で降られた雨が嘘のように晴れ、なかなかの田植え日和。

日本海mizo
(初めての日本海に興奮するみぞべ氏)

日本海kiku
(初めてじゃない日本海に感慨の薄いキクチ氏)

 メンバー一同、田植えはおろか農作業自体未経験(キクチ氏は農家の生まれのくせに未経験)。そんな僕らで使い物になるのだろうか、という一抹の不安を抱いておったのですが、当初アピアの店長からは「畦道で演奏してて!励みになるから!」と言われていたので、「それなら僕らにもできますわー」ということで参加を決意した所存であったわけです。

機材車?
(機材フルセットを格納したみぞべ氏の愛車)

 しかし、いざ現地に行ってみると、演奏する雰囲気など皆無、僕らもきっちり労働力として動員されたのであります!

田んぼアピア
(田植え前のアピアの田んぼ)

 アピア米10周年の節目という今年も例年通り、地元農家の方々、アピアに出演しているミュージシャン達、そしてそれぞれに縁のある人達が集まって作業しました。

 ミュージシャンたちが黙々と田植え作業をしている様はなかなか地味なものでしたが(笑)、あの面白さはやってみなければわかりますまい! 緑が眩しい早苗たち。指の間をすり抜けて行く蛙、タニシ、蛭、ミミズ。そしてなんといっても、手足に伝わる泥の感触! 「あ、生きてるってこういうことかも」と思わずにはいられない、素晴らしい体験となりました。収穫も楽しみです。

田んぼ1

田んぼ2
(郷愁を誘う、岩室の田園風景)

 夕方まで作業したのち、温泉で泥を流し、スタジオでセッションし(めちゃ楽しかった!)、そして締めくくりの打ち上げは、地元の割烹旅館の宴会場にて、盛大に行われました。しかも参加ミュージシャンのライブ付き。河内伴理くん、川上テルヒサさんに続き、僕らホーミータイツも演奏しました。僕たち酔いどれの演奏は、酔いどれにしか聞かせられないようなものではありましたが、とても心地よい時間であったのでした。そしてとにかく豪華な料理の数々。かに、ふぐしゃぶ、刺身…。日本海の荒波に揉まれた魚介の濃厚な美味・珍味を堪能。ふぐのしゃぶしゃぶなんて初めて食べましたが、あれはまさしく奇跡と呼べる味だったんだ…。

宴会
(“宴も酣”の頃の宴会。一番手前に横たわっているのがキクチ氏)
 
 と、夢のような時間から、未だ興奮冷めやらぬヴァーチャル酩酊状態。頭がぼーっとして仕事どころではないのです。
| ごとうはるか | 新・さらさら日記 | 19:25 | comments(0) | trackbacks(2) |
入浴不精、吉祥寺に散る
 三月末からどうも調子が悪い。気分が落ち込んですっきりしない。早くも五月病かと思った。しかし今週になって、東京の桜が散り始めるのと同時に少しずつ回復してきた。

 家の近所のあちこちで桜がきれいに咲いている。エイプリルフールの日に行った井の頭公園の桜は圧巻だった。どの桜の木も満開で、ものすごくきれいだった。そしてものすごい人の多さだった。誰もが酒に酔い、あちこちで音楽が流れ、楽器が鳴らされ、道の所々に人が転がっていた。まるで天国みたいだった。

 気分が落ち込んでしまうのは、あまりの桜の美しさに、「面倒臭いから今日はお風呂入らなくていいやー」とすぐ思ってしまう自分のみすぼらしさが身にしみたからなのかもしれない。だって、桜が散り始めたら元気が出てきたんだもの。しかし、美しい桜が散っても、すぐに美しい新緑の季節がやってくる。嗚呼!草木はいつだって美しい!

 吉祥寺バウスシアターで行われている、銀杏BOYZのDVD『僕たちは世界を変えることができない』の先行上映会に行ってきた。

 重たい作品だった。決して後味がいいとは言えない作品だった。なんだか、ずーん、としたものが頭の中に残る。問題作と言っていいと思う。自分はあんなに真剣にバンドや音楽に取り組んだことはないなぁ、と思う。別にそれでいいやー、とは思っているけれど、なんだか引け目を感じてしまった。こういう感想になってしまうのも、五月病の影響なのだろうか。それとも前の日お風呂に入らなかったからだろうか。

 “意味がないからがんばれる”

 ホーミータイツの活動についてはそんな風に思ったりする今日この頃なのである。
| ごとうはるか | 新・さらさら日記 | 20:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
茄子と感受性
 高校生の頃や大学に入学したばかりの頃は、歌を聞いても芝居を観ても、「結局なにが言いたいのか」ということばかりを求めていた。自分自身、何をするにも結論を急いでいた気がする。なんだか歯痒くて、いつもイライラしていた。

 しかしいつからか、結論ばかりでなく、その道程で徐々に心に積もって、段々と見えてくる心象風景のようなものを楽しめるようになったきた。

 例えば何かの詩集を読んでいて、一見理解不能な言葉の羅列に見えても、しばらく読んでいるといつの間にか、かなしーい気持ちになっていたりする。散りばめられたかなしい“塵”が心の中に積もって、いつしかかなしい“山”という一つの風景になっているのである。「塵も積もればなんとやら〜」である。この“塵”を心に積もらせるのが、最近はとても気持ちいい。

 なるほど、これが歳をとるということなのか。昔はあんなに面白くないと思っていた詩や芝居というものも、こんなに面白いものはない、と今は思う。そういえば、あんなに嫌いだった茄子だって食べられるようになった。

 そう、食べ物の好き嫌いは感受性の豊かさによるんじゃないかと最近思うのだ。不味いと思い込んでいた食べ物だって、違った角度から味わってみたら美味しいと感じるかもしれない。一口じゃなくて食べ続けてみたら違った味に感じるかもしれない。好き嫌いの多い人は、感受性が物凄く豊かな人か、全く鈍い人かのどちらかじゃないだろうか。

 しかしながら、僕の感受性は椎茸の味わい方だけは、未だわからないらしい。

 椎茸は、不味い。
| ごとうはるか | 新・さらさら日記 | 13:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
今年もタイツをよろしく
 大晦日のアピアはタイツの一年を凝縮したように濃く、瞬く間の出来事だった。書き留めたい事は多いが振り返るにはまだ早い。共通点を感じる人、僕にはないやり方がある人、容赦のない色んな表現があった。震えのくる刺激や言い表せないぎこちなさはそのままに、閃きが僕の頭をよぎるのを待つのみ。まずは端から忘れよう。

 元旦に岩手へ帰省した。おみくじは「小吉」で今年は我慢の年だとか。100円払ってダメ出しは納得いかないが早速我慢してみようじゃないか。

 今回は地元での予定が特になかったのでずっと家にいた。姪と甥(5&3歳)は一年空けただけでまるで別人、形にならない歌を延々反復し続けナチュラルハイのテンション中毒。貸したハーモニカから音が出る度に笑いころげヨダレでベロベロにする。裸足でバタバタ走り回り絨毯の上で取っ組み合い。合間に甥はオムツ交換、姪はおやつを食べる。F1のように秒刻みだ。朝一から就寝までこの調子だからまともに相手をしたら狂ってしまう。のびのび育て過ぎるのもきっと良くない。

 父親とは2回温泉に入って3年後に完成するダムの説明を受け、じいちゃんと無言でビールを組み交わし、ばあちゃんからは「東京は怖い。人を見たら泥棒だと思いなさい」とアドバイス。母親にお年玉をあげたら「気持ち悪い・・・早まった真似したらダメよ」と妙な勘繰りをされ、弟には「兄ちゃんが結婚してくれないと僕が出来ない。こういうのは順番が大切なんだ」と諭された。

 言われる内容は去年とほぼ同じ。4世代家族11人は今年の夏12人になるそうな。・・・テレビに出れるんじゃないだろうか。

 年始から盛り沢山の3日間も終わり、僕は今上野に向かう寝台列車の中で心からのんびりしている。また一年が始まる。二度とない一年だ。
| キクチノブヒロ | 新・さらさら日記 | 21:09 | comments(0) | trackbacks(0) |
来年の目標
それまで蓄えた慣性を失わずにブレーキをかけ、余裕で次の動作に移る。空気だけを殺す。時間が止まる。

 「スキップしながら綱渡り」。具体的に言うならばそうなる。 

 そんなんになりたいなぁ。
| キクチノブヒロ | 新・さらさら日記 | 23:27 | comments(0) | trackbacks(0) |
真夜中のカレー

先週末は3連続のライヴウィークだったので今週は思いっきり休んでみる。と言ってもいつもやる事(読書や仕事や洗濯)から歌う時間が抜けるだけなのであまりいつもと変わらないが、それはそれでデカイ。また歌いたくなるまで準備するのだ。

カレーを作っている。米研ぎと一緒に下ごしらえをし、洗濯の待ち時間に煮込む。さっきルーを入れ弱火にした。待ち時間にこの文章を打っている。

煮すぎてしまい、あんなにギッシリ鍋に詰まっていた具材がほとんど形を留めていない。だかそれに備えてコロッケを買っておいたo(^-^)o。カレー汁ライスとは言わせない。

たまの家事は心の整頓にぴったりだ。

ライヴを沢山すると、僕は心が狭くなる。イライラするし周りにもトゲトゲしく振る舞うようだ。何故かは分からないが、「出しきったな」と思えるライヴの後に限ってその傾向は強い。だから今週は荒んだ心のリハビリと称していつもの生活に戻り、楽しむ。好きな本を読んでなるべく早く床につく。新しい歌がやってくる日は近い。

結婚式で頂いた直径25センチのいびつな皿に食べきれない程盛り付けコロッケを2つ乗せる。最後まで四角の一口サイズをスプーンで切り出して食べる友達の事を思い出した。
| キクチノブヒロ | 新・さらさら日記 | 23:45 | comments(0) | trackbacks(0) |
マンガでも読みながら
心の水分補給が必要だ。

3連休も終わり。頭がカチカチに凝ってる。今日は音楽の日。一日中曲作り。弾いて歌ってああだこうだ言う。新しい発見を手に入れた喜びを味わいたくて試行錯誤の暗い海を泳ぐ。ゴールは見えてるのに辿り着き方が分からない。仲間と一緒に迷う。付いてったり連れてったり。外れか当たりか分からない。良さが分かるのは今日ではなく一ヶ月後かもしれない。そういう事はよくあるが、僕はまだ若いのでよく分からない。そんな事言ったら何も出来ないではないか俺よ。ぐるぐる回って酷く疲れた。もう限界かもしれぬ。


でもさっきご飯を食べたら治った。単純で良かった。今日も完璧な一日だった。寝る。
| キクチノブヒロ | 新・さらさら日記 | 00:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
思い出すあの頃
「ボジョレー・ヌーヴォー」と言われて思い出すあの頃といえば、昼と夜の間が極端に短くなった冬の手前、駅の裏手に回ってくねくねと延びる通りの向こうに陽は落ちて、暗くなった足下を優しく照らすのは電灯の明かり、家々の明かり、そしてバーの明かり、デシタヨネ・・・というわけでコンバンハ、私ノ名前ハ、シンス・ケ・ミゾベリーニ、デス。御無沙汰シテ、オリマス。

ハ・ルカ・ゴッチアンヌが初めてボジョレー・ヌーヴォーを飲んだときのことはよく覚えてるネ。飲んだ直後渋い顔して「ううわ、うう〜わ、なんだこりゃ」と言ってましたネ。流暢な日本語を喋りますネと思いました。ゴッチアンヌはそれ以降のリハーサルと本番のことを覚えていないと言っていますが、私は覚えていマス・・・あの日のライブ本番中私は“このライブが終わったらキクチくんとゴトウくんに謝ろう・・・もう、酔っ払ってグダグダなギター弾かないって誓おう”って反省したのを覚えています。それ以外のことは、覚えていないデス。


本当は僕だって、ワイン飲めないんだ。
ボジョレー・ヌーヴォーが解禁になって、僕のワイン嫌いも解禁になってしまえばいいって、思ったんだ。



ありがとうボジョレー。
| みぞべしんすけ | 新・さらさら日記 | 01:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
禁断の赤ワイン
コンビニの店頭に躍る「11月16日解禁!」の文字。もうそんな季節なのか…。

ボジョレー・ヌーヴォーである。

僕がそれを初めて味わったのは、ホーミータイツのライブの日であった。

定刻より早く会場に到着して、リハーサルまで時間のあった僕らは、近くのバーで時間をつぶすことにした。

バーの入口に、かの“解禁”の文字。

「今日ライブだし、ボジョレーいっとく?」

かくしてボジョレー・ヌーヴォーが注文された。

ボジョレー言い出しっぺのなんちゃってソムリエ、シンス・ケ・ミゾベリーニによってグラスに注がれる妖艶な赤い液体。くるくるとグラスを転がし、わかったような顔をして口に含む。

おお、なんとまろやかでこくのある、それでいて程よい酸味の深い味わい…

なんていう感慨はなく、ワインなど普段飲まない僕は、スーパーで売っている紙パックの「健康○○」といった類のワインの味と区別がつかなかった。

あっという間に一本を飲み干し、へろへろになって臨んだその日のリハーサルと本番は散々なものだった覚えがある。いやむしろ覚えてない(ごめんなさい…)。

それ以来、さすがにリハーサル前にお酒を飲むのはやめた。

ありがとうボジョレー。
| ごとうはるか | 新・さらさら日記 | 01:49 | comments(0) | trackbacks(0) |

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